寅子が若い頃と比べてはっきり言うことが減った。違和感を持ちながらぐっと押し黙って考えることが多くなった。間違えることもすごくある。溌剌とした主人公が理不尽に立ち向かっていくストーリーだが、それだけじゃない。いままでならば対立していわば多分正しい人に打ち負かされていた人物を敵にしないでいる。あらゆる差別と、差別に繋がる孤独を取りこぼさないぞという心意気を感じる。本当に全部描こうとしている気がする。
対立している場合じゃない、自分さえよければという話でもないんだよ、というのを示してくれる。このドラマを見れば全部解決する訳じゃないけど、この世界で生きていくうえで大切なことを忘れないために、定期的に放送してほしいな