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韓国映画『わたしたち』を見た。
X(ツイッター)の女性監督・女性主演おすすめのハッシュタグで知った。すごくよかった。
小学校四年生の子供二人が、出会ってすぐに仲良しになるが、クラスで勉強や容姿が一番の女の子の気分次第でいとも簡単に友達関係と立場が変わっていく。大人の目の届かないところで展開される子供の世界のリアリティを、BGMなしで繊細に描いていた。

子供用のマニキュアが登場し、ホウセンカの汁で爪を染める場面がある。除光液で落とすものではないため、爪が伸びると赤の面積が減っていくだけなのだが、この爪の色の変化が離れたり近づいたりする心模様とリンクしているのがなんともいい。

ソンとソンの母親とのじゃれ合いを見てしまったジアが、その後どこにいても何もしていてもずっと不機嫌そうで。ソンとジアの友情がメインで、いじめっ子のボラは実は蚊帳の外なんですよね。子供時代は絶対的な支配者に見えても、自分の人生にずっと関わってくる訳ではない。そんなメッセージが込められてるように思った。

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まさに私はこのくらいの年頃の時に、気の強い友達の顔色を伺ってすごして親に相談もできず、人格形成に大いに影響したが、今はもうほとんどどうでもよくなっているんですよね。ああ子供だなあと思いながら、友達と家族が人間関係の全てで人生の全てなのは本当につらかったなとしみじみ思った。

もしかしたらBGMのない映画が好きかもしれない。当事者たちの日常を丁寧に描くことで、内面化した記憶や感情を呼び戻すような。『ケイコ目を澄ませて』もそうだった。

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