今日の朝日新聞beのインタビューが紀藤弁護士なのだけど、冒頭から「最年少の依頼人(当時小四)から、(なんらかの宗教の)牧師に暴力を振るわれているという依頼があり、彼は一人そのカルト宗教を脱退した」という話から防弾チョッキを購入してという流れで、命がけの仕事の重要性についてわかって良いインタビューになっている。
特に良かったのが発言することについての紀藤弁護士の意見で、以下抜粋。
「私は理不尽さや不正義に対してはっきり意見を言うよう心がけていますが、世の中には黙る人もいる。声を上げる人に敬意を表します。沈黙する人の権利も底上げするから」
私の親しくしている人でも、マジョリティという立場ゆえにしがらみ、他人への配慮、そして賢い選択として沈黙を選ぶ(選択できる)人は多い。一方で、しがらみやエネルギーの枯渇で黙るしかない人もいる。そういう人たちそれぞれの事情をすべてくみ取ったうえで切り捨てず、声を上げることを肯定する。運動ってそういうことだなあと思う。ときどきある「沈黙している人は声を上げてる人にフリーライドしてる」みたいな言い回しだと結局誰も幸せにならないわけで対立しか生まないしなあ。
ただ、あえて沈黙を選べるマジョリティという立場については、強く自覚していたいなあというのは常にある