突発的に浮かんだ妄想
断るべきか、でも断るのは悪い気がしてその手を取るナナリー。
そのダンスが切っ掛けとなり、それからボリズリーがドーランを滞在中ナナリーとともに居るのをよく見かけるようになった。
もしや、アルウェスではなくボリズリーと婚約するのではと沸き立つ令嬢達。
しかし、その親たちは隣国に始祖級が二人いることになってしまうのではないかと焦り始める。
実はこの騒動はナナリーを脅している者を炙り出すため、始祖級がこの国を離れても構わないのかと印象付けるためにアルウェスが企んだ狂言であり、ボリズリーはナナリーと彼女の周囲を守るために側に居る協力者だった。
後に協力した理由としてボリズリーは、「本当にそうなっても構わなかったが、自国の危機の芽は摘んでおきたい」ととある男の面倒くさい性格に苦笑いをするのだった。