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突発的に浮かんだ妄想 

アルウェス・ロックマンとナナリー・ヘルの婚姻を快く思わない貴族がいるのは知っていた。
ナナリーがロックマン公子と繋がりを持ちつづけるのならば、周囲の人間達が危険な目に遭うと脅しつける手紙が彼女に匿名で届いた。
平民である彼女は、貴族が権力を振りかざせば自分達は一溜まりもないのを知っている。だからこそ周囲の人間を守るため、彼に迷惑をかけない為にそっとその身を引こうとしていた。
唯一平民を呼ぶことのできる花神祭の日。マリスに呼ばれたナナリーに、アルウェスに呼ばれなかった女だと嘲笑う声が耳に届く。不快だとそちらを睨みつけるマリスや、同級生の案じる声に救われたような気になる。
晩餐会にて王の隣に隣国の始祖級がいた事に驚くナナリー。どうやら彼は使者として訪れたらしい。
貴族だと言っていたから、そのような役目を担うこともあるだろうとマリスの隣で食事を摂る。
かつて意識を奪われたために参加しなかった舞踏会。アルウェスからファーストダンスに誘われるだろうかと、僅かに期待していた7ちゃんの元に誰かが手を差し出した。
スラリとした長身の彼は期待していた人物ではなく。使者として訪れたボリズリーだった。

突発的に浮かんだ妄想 

断るべきか、でも断るのは悪い気がしてその手を取るナナリー。
そのダンスが切っ掛けとなり、それからボリズリーがドーランを滞在中ナナリーとともに居るのをよく見かけるようになった。
もしや、アルウェスではなくボリズリーと婚約するのではと沸き立つ令嬢達。
しかし、その親たちは隣国に始祖級が二人いることになってしまうのではないかと焦り始める。
実はこの騒動はナナリーを脅している者を炙り出すため、始祖級がこの国を離れても構わないのかと印象付けるためにアルウェスが企んだ狂言であり、ボリズリーはナナリーと彼女の周囲を守るために側に居る協力者だった。
後に協力した理由としてボリズリーは、「本当にそうなっても構わなかったが、自国の危機の芽は摘んでおきたい」ととある男の面倒くさい性格に苦笑いをするのだった。

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