介護。
私は体を鍛えたことがないので、重いものをかかえることができず、そうする必要がある場面で役に立たず心苦しい。単純な筋力の問題だけではなく、生きてきた中でそういったことから逃げていた、免れていたという事実を突きつけられている気になる。そしてできないからという理由でこれからも免れようとしている自分を自覚する。
だから、年をとった夫婦の老老介護とか聞くと恐ろしくてならない。What!?となる。今でさえできないことができるのか?と。
田辺聖子さんも自分で介護するだけでなく人件費を払って複数の人に手伝いにきてもらっているのだが、その多くも女性である。スポーツやってたとかでもなく、小柄な人もいるだろう。でもたぶん、そういうことから逃げずに働いて生きてきて、だから何とかして人の身体を動かしたり支えたりするし、それで腰を痛めたら笑って湿布を貼るのだろう。
介護の具体的なエピソードを読むと、こんなことを考えてしまう。