フランケンシュタイン
更に補足
アルフォンス・フランケンシュタイン
ジュネーブでも良く知られた公職の長官。精力的に勤務していたので結婚の機会も無く、公職を引退する頃に結婚、ヴィクトルの父となる。
物語の終盤では明らかに老衰していて、息子の結婚式当日にエリザベートが惨殺されたショックで息を引き取ってしまう。
キャロリーヌ・ボーフォール
アルフォンスの旧友、ボーフォールの娘。ボーフォールが事業に失敗して失踪した後、極貧生活のまま体調も崩し、アルフォンスが探し当てた直前にはボーフォールは死亡し、娘は明日から乞食になるしかないと嘆いていた。その後、フランケンシュタイン夫人となって、ヴィクトル・エルネスト・ウィリアムの三児を授かる母となる。しかし、ヴィクトルがドイツ留学に旅立つ直前に病死(映画では死者蘇生研究の原動力だと解釈されやすいね)。
農夫に預けられていたイタリア貴族の孤児、エリザベート・ラヴェンザを引き取ったのも、彼女が極貧生活の経験者だったからだ。
フランケンシュタイン
時代背景
1771年。イタリアの科学者、ルイージ・ガルバーニはカエルの解剖中、死体の筋肉でも電気が流れると動くという現象を発見。現代から見れば当たり前だが当時は大騒ぎになり、「死体に雷が落ちると死体が甦る」という怪談が流行したらしい。
1774年、ルイ16世が即位。有名なマリー・アントワネットが王妃になる。
1785年、首飾り事件。フランス王室の評判が落ちて、王室の悪口が大流行。詳しくは「ベルばら」参照。
1789年頃、フランス革命始動。
1800年、ガルバーニのライバルだったアレクサンドロ・ボルタが、自説を証明する為に「ボルタの電池」を発明。史上初の「電池」の登場により、ここから電気の実用化研究が始まった。
物語の終盤、一家がパリに滞在する展開があり、パリ社交界の著名人と出会っていたりしたので、この物語はフランス革命前夜だと推測しています。もし革命が始まってたら、金持ちはパリに近付かない方がいいでしょ。
もう一つ、自分の推測だけど。カミナリが落ちて死体が動くという怪談が流行する一方で、電気はどうやって使うのか、電気とは何なのか、当時の庶民の…特に女性は、よくわかってなかったんじゃないかなあ。