「アメリカン・フィクション」見てるけどおもしろい。おもしろいっていうかいい映画だ。
志高い小説家のモンクが”黒人作家らしいものを書け”という世間の抑圧への皮肉のつもりで書いたベッタベタの小説がめちゃくちゃにウケて…という展開がメインではあるんだけど、そういうハチャメチャな虚構と対比して現実のモンクの人生はあくまで厳しく悲しく時にファニー。その現実部分の描き方めちゃうまいというかそれがうまいことで本来の目的を達している感ある。

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でも私が思うにこの主人公のことだから、いくら「ベッタベタのくっだらない小説を書いてやるぞ!」と意気込んだところで隠しきれてないと思うんですよね、文学家たるめんどくさいところが。そういう滲み出るややこしさと超通俗的な内容がスーパー化学反応を起こして皆にウケたんじゃないかと思うからモンクはもっと喜んでいいよ(まだ見てる途中)。

「あんな内容のないものならだれでも書ける!」とか主人公は思っただろうけど、内容のないものを書くのってそれはそれで才能なので、内容のない小説部門ポッと出のこの主人公にはできてないと思う。ぜったいなんかめんどくさい、物語に意味や意義や思想を与えること書いてる。プロの書き手といえど人格をそんなに消せるもんじゃないぞ絶対にやってる。

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