ネトフリでさらに「关于我和鬼变成家人的那件事(僕と幽霊が家族になった件)」見てました。マッチョでホモフォビックな刑事がひょんなことから交通事故で死んだゲイの青年と「冥婚」(死んだ人と結婚する供養)させられたら彼の幽霊が見えるようになり、事故の犯人を探したりなんだかんだバタバタする映画。

僕と幽霊が家族になった件 

ゲイのキャラクターやゲイカルチャーの描写はステレオタイプ的、ホモフォビックな主人公への制裁は甘い(ほぼない)、無駄にホモフォビックな台詞が頻出する、結局のところ家族っていいよねオチである、何よりいくらコメディにしたところでゲイの青年だけ死んでてストレートの人々がそれをイイ話にしてイイ感じになるだけだからね!!とかあらゆる面でいかにも保守的でメインストリームの観客に見せる用のクイア映画って感じではある(案の定台湾で大ヒットしたんだって)。

しかし主役2人の友情はかわいい。本当にそれだけ……メイン2人の関係性はなんかとてもいい感じに描けてる。萌えか萌えじゃないかでいったら萌え。現場からは以上です。

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現場からは以上だといったけど、 

「萌えか萌えじゃないかでいったら萌え」だからという理由で摂取してきたものがこれまでどんだけあるのかって話なんですよ。

私はいつの時点かで、こういう保守的で閉塞感を与えるような世界観に「萌え」が差し込まれた時に自分はいちばん萌えるんじゃないかということに気づいて、それはなんかそういうふうに訓練されているんじゃないか……そういう保守的な世界観に対する反感の発露として男性同士の関係に「萌え」を読み込むのが癖になっている、そしてそれが訓練されすぎてそういう保守的で自分を傷つけるような世界観「でないと」萌えられないみたいなとこまで足を突っ込んではいないかと思ったりしたんですよ。

だからもうあえてこういう「萌え」を歓迎する必要はないんじゃないかと最近は思う。地獄に咲いた一輪の花みたいじゃないときめきも他にたくさんあるから。

そういうことを思い出したという意味でもたいへんクラシックな価値観の映画です。あ、でも同性婚合法化を機にこういうテーマの作品が作られてヒットしたという意義はあると思うよ(思い出したように)。

言うて今ハマってるTGMもべつにプログレッシブな価値観の作品ではないんだけど…(全方位的に明らかなオフェンスを避けるというPR的慎重さがあるとは思う)

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