Kaguya Books「大阪SFアンソロジー:OSAKA2045」を読んだ。静岡出身の自分にとって大阪は「テレビで見るエネルギッシュなよその地域」のイメージだった。大阪に行ったのも数回しかない。大阪をテーマにしたSFはどんなものか、気になって読んでみた。
蜂本みさ「せんねんまんねん」感想 もっと見る
読むたびに涙が出るし、不安になるが、読む価値の高い作品。SFともファンタジーとも言えるアイディアで、大阪の要素は言葉と通天閣だが、20世紀の戦争で各地のランドマークが、人生が、破壊されたことを思い出させる。対話のできる、他者と共存する社会を作れそうな子どもが、大人の欺瞞に満ちた暴力に飲み込まれていく悔しさ。戦争が当たり前になっていく社会。危機の時代を生きる子どもの対話のラッパが、警報になっている。
https://virtualgorillaplus.com/stories/sennenmannen/
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