映画『Barbie』を字幕で見てきた。
コメディ映画に、リベラルの理想を詰め込んで、現実での阻害をふんわり描く。
見た後すっきりはしないが、地上に降りた天使を応援したいような気持ちにはなる。
Barbie 感想 続き2
創造主からの伝言のシーンも『2001年宇宙の旅』の最後のほうのオマージュだったのだろうか。
アンドロイドへの記憶付与のように、子供時代の記憶や性教育を与えたのかもしれない。
バービーランドと人間の世界は、
子どものごっこ遊びの本気さでもあり、
アイディアの世界と現実世界の関係なのかもしれない。
それなら行き来はできるし(夢の中のような謎の旅程を経るが)、変質もするだろう。
その間に国境の壁を作ろうとするのは、言論統制というか、価値観の押し売りというか。
エンドユーザーの提案に、「売れそう!」と飛びついているので、
社会的成功者の人形でも売れるなら売るけど、物を言う人間や、物を考える人間は、拒絶したいのか。
Barbie 感想 続き 3
この映画の主人公、バービーもケンも主人公だけど、大人の女性(かつての少女)も主人公か。
(おそらく、男社会にモヤモヤするうちに)人間として生きるとは…と考え、子どもの頃の理想だったバービーに普通の大人の悩みを発生させてしまった。
ちなみに自分が中年の非正社員の女性と話すと「自分の周りだけ幸せならいい」と言う人がいる。
社会問題に行動を起こさない言い訳のようにも聞こえるが、問題は意識していて、育児や不安定雇用・低賃金などで、行動できない現実があると思う。
映画の中では、10代の女性が攻撃的なフェミニストというか、かわいくない女性活動家ってこういうイメージでしょうと描かれるシーンもあるが、
中年女性も、政治や社会問題の話をしてもいいのではないか、老後や、次世代のことも心配ならなおさら、というメッセージも込められているように思う。
Barbie 感想 続き
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と『魔法にかけられて2』(原題 Disenchanted)を足したような内容。
死を思え、変化を恐れるな。
人権尊重や平和は努力を続けないと実現できない・失われる。
支配や競争は虚しい。自分自身と向きあえ。
ピンクというかマゼンタ100%なバービーランドは楽しげながら不気味だが、女性の社会進出100%の女だけの国。エッセンシャルワーカーもいる。
ビーチのケンの行動の原点は性欲なのか、独占欲なのか、自信の無さなのか。
男の子らしさって変!という描写。
プライベート・ライアン、インド映画や韓国アイドルのダンスシーン風を経て、議決権や参政権はいいのか。
トランプにもバイデンにも似ているような権力者と経営陣(男性だけの与党の会議みたい)
何が死を思わせ、自信喪失バービーが発生したのか。職場?加齢?子の反抗期?
創造主の励まし、話しておくべき現実問題なら、他にもあるだろと思わなくもない。
冒頭パロディで育児専従を否定し、やはり家族や育児が大事と言い。
(家庭問題、貧困まで広げるのは困難か)
最後の場所は意外だが、行ったほうがよくはある。
米国中流・中年向け内輪ネタはよく分からなかった。
パートナーは無職?スペイン語を学習中?もしかして難民?