『悪魔のいけにえ』解説 (STUDIO VOICE 2008, 6 Vol. 390より)
ホラー全般が苦手なんですが『悪魔のいけにえ』は例外的に好きで、かつこのレビューはとても良い出来だと思うのでここで紹介します。以下。
「子ども時代は失われた」
『悪魔のいけにえ』
「赤頭巾ちゃん」のサイケデリック・ヴァージョンで、ジジェクがヒッチコックを素材にラカンの学説を逆検証したように、フロイディアンこそ自らの存在証明を賭けて解釈に取り組むべき映画でしょう。「子ども時代は失われた」というフロイトにトビー・フーパーはかなり肉薄しているし、だからこそ僕たちはこの映画からいつまでも離れられないのだから。青空の意味を理解できなかったリメイク版はまったく論外。(三田格)
小西康陽/桜井鉄太郎/窪田晴男『孤独の値段』(窪田晴男Vocal)【歌詞聞き取り、文字起こし】(1994.10.25『ガール ガール ガール/集大成I 野望編』より)
形にならない魂の叫び
たとえば君の愛や今度(※聞き取り不能)はなぜ僕が買い占めることはできないの
お金ならあるのにさ
環境問題も大事 世界平和それも大事だけど
僕が欲しいのは君のハート君の秘密それだけさ
いくらでも払うのに
みんな何考えてるの
世界一住みにくい取り残された島で
だけど僕にとってもうどうでもいいよ
君がいることがパラダイス もうどうにでもなれ
(Yeah)
言葉じゃないんだ魂の叫び
今すぐ君の愛や愛撫(※聞き取り不能)の中で僕はひとり溺れてみたいのに
お金ならあるのにさ
憲法改正も大事 世界平和それも大事だけど
僕が欲しいのは君のハート君の体それだけさ
いくらでも欲しいのに
みんな何考えてるの
世界一住みにくい取り残された島で
だけど僕にとってもうどうでもいいよ
君がいることがパラダイス もうどうにでもなれ
(×2)
だけど僕にとってもうどうでもいいよ
君がいることがパラダイス もうどうにでもなれ
(×2)
お金ならあるのにさ
いくらでも払うのに
(Stop!)
ダサいレーベル名のせいで音楽好きからシカトされがちな村上龍のレーベルからも2枚選びました。同じようなことをブラジルでしていた日本人に田中勝則という人がいて、彼のプロデュース作品からも1枚、ウィルソン・モレイラのアルバムを追加。両者の名前を同じリストに入れられたことを嬉しく思います。
80年代後半からバブルを経て90年代末頃までの日本と「世界」との関わりに思いを馳せるのも一興でしょう。
「ワールド・ミュージック」については、デヴィッド・バーンがニューヨークタイムズに寄稿した“I hate world music”という記事(https://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9901EED8163EF930A35753C1A96F958260)
は今なお重要。
興味を持たれた方のために、マーカス・ガーベイの脱国家的抵抗運動
(https://www.history.com/topics/black-history/marcus-garvey)
やフランツ・ファノンの『地に呪われたる者』などを改めて推薦しておきたいと思います。
(I can't stop loving you)
I've made up my mind
To live in memory of the lonesome times
(I can't stop wanting you)
It's useless to say
So I'll just live my life in dreams of yesterday
(Dreams of yesterday)