アメリカの大統領選や都知事選、兵庫県知事選を並べて民主主義について嘆くのは、その事の軽重を見誤っているように思え、少し滑稽に感じます。しかし、デモクラシー自体の価値については、トクヴィルやチャーチルが指摘したように、あくまでも「最悪かもしれないが、他の方法よりはまし」といったものであることを忘れてはいけません。動員が陰謀論やポピュリズムに基づくものであっても、それも民意の一部である以上、その意見を侮ることはできません。特に一部の左派に関しては、明らかに自分より強くて大きい相手を過小評価しすぎではないかと感じることがあります。