言葉で「I love you」って言うのと、ドラマツルギーに頼らず、純粋に音の組み合わせで、「I love you 」を表現することとは違うって話、何で読んだのか思い出せないんだけど、『12』もそういうところがあるなと。『12』での呼吸の音は耳障りではないけど、楽曲内のリズム、テンポとは同期しないでしょ。呼吸は構造的なメタファーになってる。高橋幸宏がなくなったときの自分の感情を表すのに、グレー一色の画像を投稿したり、「生きていること」を表現するのに呼吸の音をそのまま使ったり、一面的には愚直なボケみたいにも見られかねない気もするけど、単純に言葉に頼るのが嫌なんだろうなと思うし、人間の(というか自分の)表象能力を信じているんだなって感じはする。