『帝国のフロンティアをもとめて 日本人の環太平洋移動と入植者植民地主義』
東 栄一郎 著 飯島真里子・今野裕子・佐原彩子・佃 陽子 訳
https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-1092-4.html
日本人が北米大陸やハワイに移民し、そこで移民排斥にあい、それから満洲や台湾に再移民するという過程。集団としてみると結果的にそう解釈できるというだけでなく、個人として日本→北米→台湾と移動していった人がいて、しかもたまたまそうしたのではなく政策的意図をもって再移民を奨励する動きがあった。
入植者植民地主義がほぼ完成している北米で入植者(植民地主義者)側に食い込もうとして失敗したので、アジアで改めて植民地主義をやりなおす、という政策を描写している。
internmentの悲劇、またはよきアメリカ人として生きようとするひたむきさに焦点が当てられがちな日系アメリカ人社会の原点を批判的に探るという側面もある。