MUBIでシリル・ショーブリン監督『Unrest』をみた19世紀後半のスイスでアナキストの地図制作者とアナキズム思想が広がりを見せる世情と時計工場に4つのタムゾーンがせめぎ合う不思議で面白さをうまく説明できないが面白い映画だった。電報を出すのにアナキスが現地報告を読み上げる羽目になり資本家はアナキストの情報網を活かしてきっちり自分の資産を守ってる。「国家」同様にフィクショナルな概念のはずの「時間」が人間を制御する世界。映画の中の音が非常に美しくて後半になるまで劇伴音楽が一切かかってなかったことに気づかなかった。
ドタバタコメディのタイトルがこういう回収のされ方をすると思ってなかった。「チャーチルは正しいわ…私たちは海岸で…お店で、まあとにかくあちこちで最後まで戦うのよ。あなたたちの勇気と犠牲は歴史のアナルに書き記されるんだわ」せっかくの舞台なんだしスクリーン映像と音声だけで場面を描くのは避けた方が良かったんじゃないかと思うけど結構楽しくて面白かった。突然のスウィングダンスとか。しかしコベントリーのパートはなんだか落ち着かなかった。この時代投獄されうる犯罪とされていたんだし。
筏