『小さき麦の花』をみていてアレックス・カミッレーリ『ルッツ 海に生きる』を重ねていた。自身の身体とロバだけで自らに必要なものを土地から受け取って生きている人間と親父にいくら治療費がかかろうとBMWだけは手放せず空き家の解体に補助が出るとなったら今そこに人が住んでいる家を「空き家」にし町に不動産を持つチャンスを伺う人間が同じ村に暮らすことを淡々と描くことのすごさ。農村は闇の奥でもなければ原始共産主義的な桃源郷でもなくただ生活があり人間の根本的な尊厳を体現したかのような美が時として現れたりする。私ウォーキングデッドS1のケアホームのエピソードが大好きなのよね…