もともとこの事件が発生したのは、1989年だったが、1995年の地下鉄サリン事件でオウム幹部が逮捕され、坂本弁護士一家殺害事件が明るみに出たことで表面化した。
TBSは当初、「テープを見せた事実は確認できなかった」としていたが、東京地裁の公判で早川らがインタビュー内容を知った契機について語ったことで、担当プロデューサーが見せたことをついに認めるという顛末をたどった。当該のプロデューサーは懲戒解雇、社長は引責辞任した。
当時はオウム真理教がきわめて大きな社会問題だったし、坂本弁護士一家が殺害されたという事実は途轍もなく重い。なので、当然の流れとは思う。
取材した相手の情報が、その相手と対立する人物や集団に漏れるというのはそれぐらい大きなリスクをはらんだ事象なので、重大案件なのは明らかだろうと思う。
この件について、TBSのビデオテープ問題に言及する人が多いので、NHK放送文化研究所編『放送の20世紀』(NHK出版、2002年)から一部を紹介(pp.344-345)。
「事の発端は、89年10月26日に『3時にあいましょう』のスタッフが、オウム真理教の修行を取材したことにあった。翌日、坂本弁護士へのインタビューと合わせて放送を予定していた。ところが、このときの取材が紛糾してオウム幹部に迫られた金曜日担当プロデューサーは、インタビューテープを見せる約束をしてしまう。その夜、(オウム真理教幹部の:引用者)早川らがTBSの千代田分室を訪れてテープを見る。27日の放送は中止になった。坂本弁護士一家が姿を消し、公開捜査となった後も、オウムにテープを見せた事実は伏せたままだった。」
汐留がゴーストタウン化しつつあるという記事を読んで、むかし読んだ隈研吾/清野由美(2008)『新・都市論TOKYO』集英社新書の一節を思い出した(pp.34-35)。
「汐留の分譲が開始されたのは1997年。日本経済は暗い空気に包まれていた。現代における都市計画とは結局のところリスクマネージメントである。31ヘクタール全体をひとまとめにして開発するだけの大きなリスクを負えるディベロッパーは見つからず、土地は11街区に分割して分譲された。
その後、分割された街区間の都市計画的調整はわずかしか行われなかった。日本が都市計画的調整、すなわち「大きな調整」をどれほど苦手としているか、これほど巨大な実物を通じて露呈させた例は他にない。結果として、でき上がった風景は郊外の建て売り住宅を巨大化したようだと評された。
電通本社ビルの幅が広すぎて、その裏側になったビルから海がまるで見えないとか、ビルが乱立する配置のせいで海風がシャットアウトされ、東京の灼熱化を招いたとか、計画へのクレームばかりが賑やかである。」
てか、時事問題についてはせめて最初に新聞くらい読んでくれあ。
> 今回の決定を受け、無効になった生殖不能要件だけが壁になっていた当事者は、手術なしで性別変更できるようになる。一方、外観要件が維持されることで、引き続き手術が必要な人は相当数残る。
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トランスジェンダー性別変更、生殖不能の手術要件は「違憲」 最高裁:朝日新聞デジタル https://digital.asahi.com/articles/ASRBP7T8YRBNUTIL009.html?ptoken=01HDN0548GQPTRQF8P6YDC7V8V