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『恐怖省』(1944、フリッツ・ラング)

始まって早々主人公がよくわからない何かに巻き込まれるのだけど何に巻き込まれたのかもよくわからず、私立探偵を雇ってまで何が起きたのかを突き止めようとし始める。時代背景(戦中のロンドンで、毎夜独軍の空襲が起きる)から多分ナチスのスパイ活動なんだろうなと見当をつけて見ていると、結果確かにその通りなんだけど、次々と色々な人物が現れたり消えたりして誰が味方なのか敵なのかわからない不安感と不条理感が最後まで続くのが面白い。普通の風景なのに微妙に不安定感を感じさせる映像がフリッツ・ラングらしくてそれも面白い。
でも、その恋愛要素は別になくても、とは思う。

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