災難は突然に
ある日、騎士団とハーレの飲み会が同じお店であった日のこと。
バッティングしたのは偶然だったが、しばらくすると交流するように席が入れ替わっていた。
7ちゃんの近くに座っていた騎士が7ちゃんをあからさまに口説いている。
騎士団ではロックマン隊長と付き合っていると思っている隊員が多いため、大丈夫かあいつと思われている。幸い6のテーブルとは離れておりまわりの声もあって聞こえてはいないだろうが。
しかし
「ヘルさん、ナナリーさんって呼んでもいいですか?」
「お、おい。飲み過ぎだぞ」
「へ?いいですけど」
「やった!ナナリーさんって彼氏はいるの?」
酔っ払っいは恐ろしいと同僚たちが少しずつ距離を置いていたが、そんなことはお構い無しに確信に迫る質問をする。
7ちゃんは気づかないが周りは聞き耳を立てていた。そして7ちゃんの返答にあんなにザワザワとしていた周りが静かになった。
「いえ、いませんが」
「えっ、ナナリー?」
「え?」
「まさか…」
ハロウィンロクナナ🎃
「なに、それ」
「えっと、カボチャ?」
「どこかの国の祭事であるよね。ジャック・オー・ランタンだっけ?」
「カボチャをくり抜いて火をともしランタンにして、死者への目印にするんだって」
「どうしてそれを?」
「ノルウェ…お義母さまのお茶会へ参加をしたら、その祭事…ハロウィーンをコンセプトにしたとかでお土産にいただいたの。リリーに見せたら面白がるかなと思って」
「なるほどね」
「目と鼻をくり抜いて作っただけだけど、なんか本当にこんな魔物でもいそうよね」
「本当に魔物じゃ困るけどね」
「当たり前でしょ?」
「ところで、君のその格好は?」
「んー、お義母さまが今日はこれを着る日だからと」
「…随分と魅力的な格好だね」
「殿方を誘惑する悪魔の格好だって言ってたわ。アルウェスをその気にできるって言われたから」
「え?」
「最近、アルウェス忙しいから帰りも遅いでしょ?私、先に寝てしまうことも多いし…」
「それはお誘いってことでいいのかな?」
「だから、今日は待ってたの。リリーももう寝てしまったわ」
「じゃあ、可愛い悪魔を独り占めさせてもらおうかな」
好きなものを好きなだけ。よく見えないものが見えてますがそっとしといてください。食べ物と推しの話しかしない。