ハロウィンロクナナ🎃
「なに、それ」
「えっと、カボチャ?」
「どこかの国の祭事であるよね。ジャック・オー・ランタンだっけ?」
「カボチャをくり抜いて火をともしランタンにして、死者への目印にするんだって」
「どうしてそれを?」
「ノルウェ…お義母さまのお茶会へ参加をしたら、その祭事…ハロウィーンをコンセプトにしたとかでお土産にいただいたの。リリーに見せたら面白がるかなと思って」
「なるほどね」
「目と鼻をくり抜いて作っただけだけど、なんか本当にこんな魔物でもいそうよね」
「本当に魔物じゃ困るけどね」
「当たり前でしょ?」
「ところで、君のその格好は?」
「んー、お義母さまが今日はこれを着る日だからと」
「…随分と魅力的な格好だね」
「殿方を誘惑する悪魔の格好だって言ってたわ。アルウェスをその気にできるって言われたから」
「え?」
「最近、アルウェス忙しいから帰りも遅いでしょ?私、先に寝てしまうことも多いし…」
「それはお誘いってことでいいのかな?」
「だから、今日は待ってたの。リリーももう寝てしまったわ」
「じゃあ、可愛い悪魔を独り占めさせてもらおうかな」