100分de名著 偶然性・アイロニー・連帯 4回目
ふは〜面白かったです。
驚いたのは、世界の残酷さを取り除くことを必要としつつ、「絶対正しい正義があるんだ」と行き過ぎても対話の場は壊れ、分断を生んでしまうと指摘していたこと。
「絶対主義・客観主義」に傾いてはいけないし、「相対主義」(どっちもどっち)では世界の残酷さは減らせない。
その間でバランスをとること。対話の席に座り続けることが必要なんだ、というのがジーンと残りました。
そのために「我々」「あいつら」の分断を「みんな我々」にしていく、「われわれ」の拡張が大切という話かと思いました。
ローティが文学の力を指摘していたのは、物語好き者としてはよく分かります。
今見てる光る君へでも、兼家や道兼は間違いなく悪役だけども、彼らの中の葛藤や怯え、行動原理は文学を通して理解することができます。そうやっていろんな「我」が心のなかに住むようになるのが、自己の拡張の一歩なのかと思いました。
もう何回か見ようと思います。
https://note.com/heechulju/n/n36a8b8add0a9