切り捨てて、切り捨てて、切り捨てて。
それでも切り捨てられず残ったもんが、そいつの本質ってやつだよ。
飯を食って美味いと思う、暖かい寝床で安心する。
まあ、大体そんなもんなんだよ。

ご大層な理屈は余裕のあるやつに任せときな。

飯の美味さだけ覚えときな。
案外それだけで生きていける。
思い煩うくらいなら、余計なことは全部忘れてしまいな。

これはあれだな。

村を抜け出した少年。
食糧を得ることが出来ず、旅人の持ち物に手を付けようとする。
旅人はそれを見つけたが、獲物の捕り方を教え、食事とともに言葉を残す。

やがて長じた少年は戦場にて再び旅人と相まみえる。馬上の姿は、敵国の将軍を表す鎧をまとっていた。

とかだな。

で、かつての少年に討たれて

泣きそうな彼に、少し驚いた顔をしながら
「帰った後の飯の味だけ考えな。
 勝利の晩餐の味だ。
 きっと美味いぞ」

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ここまでやると、越えるべき父親のメタファーって感じがするな。
となると実の父親との対比が欲しい。

「村を出た」ではなく、「獣に襲われた時に父親に逃がされた」の方が良いか。

「私には二人の父がいる。
 自分を生かした父と、生きる術を教えてくれた父だ」
で終わりそうね。

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