切り捨てて、切り捨てて、切り捨てて。
それでも切り捨てられず残ったもんが、そいつの本質ってやつだよ。
飯を食って美味いと思う、暖かい寝床で安心する。
まあ、大体そんなもんなんだよ。
ご大層な理屈は余裕のあるやつに任せときな。
これはあれだな。
村を抜け出した少年。
食糧を得ることが出来ず、旅人の持ち物に手を付けようとする。
旅人はそれを見つけたが、獲物の捕り方を教え、食事とともに言葉を残す。
やがて長じた少年は戦場にて再び旅人と相まみえる。馬上の姿は、敵国の将軍を表す鎧をまとっていた。
とかだな。
で、かつての少年に討たれて
泣きそうな彼に、少し驚いた顔をしながら
「帰った後の飯の味だけ考えな。
勝利の晩餐の味だ。
きっと美味いぞ」