グスコーブドリの太陽系を読んでいる最中、やっぱり、3.11が東北地方に与えた影響ってすさまじいものがあるんだということを改めて思い知った。
どうしても関西に住んでいる人間には、その切実さに、実感をともなった共感がしづらかった(し、現在も実感は薄いと思う)ことを、古川作品を読んでいると考えさせられる。
わたしは同著者の『あるいは修羅の十億年』がめちゃくちゃ好きなんだけど、あのなかで描かれているのは紛れもなく3.11で被害をうけた『島(内部にいる人間は森と呼ぶ』出身者たちの怒りだったと思う。
登場人物のサイコが描く小説のなかで主人公は言う。
”あたしたちは、だまらない。”