Mastodon(Fediverseではない)の考え方として、個人がSNS上で持つ力をむやみに増大させないよう抑制するデザインがあって、たとえば
会話の発端以外の部分、つまりリプライを、会話の当事者双方をフォローしていない限り見えないようにしたり、
フォロワー以外にブーストを見えにくくしたり、お気に入りやリストを他人がみられないようにしたり、
フォロワー数や投稿数が多い人を探すことはできても、投稿そのものの露出を増やさないようにしていたり、
意図的にいろいろと仕掛けてあります。
このことは逆に、無関係の人から集中攻撃をうける、つまり炎上しにくいということでもあります。
まったく相互作用をもたらさないならSNSである必要はありませんし、もちろん話題の共有や盛り上がりは発生しますが、
それが誰の関心なのか、そこに当事者性があるかを見極め、関係性が薄くなれば自然に減衰するように仕組まれているということです。
結果として、影響力を振るいたい人、関心のない人を当事者に巻き込み、バズらせたり炎上させたい人と決定的に相性が悪いため、そういう人たちを寄せ付けない効果があります。
Mastodonにおける広告は、管理者の収入確保の視点で語られることが多いですが、
以上の文脈(先の2投稿の流れ)から考えて頂ければ、何を広告し、何を伝えていくか、Mastodonの良さを引き出し、それを阻害しないためにはどうすればいいか、という中身の話ができるのではないかと思います。
せっかく既存の広告手法・価値観が通用しない世界なのですから、この場に最適な広告のあり方に踏み込めれば、支持される広告主や代理店になれるのではないでしょうか。