最初に我が家にやってきた猫は、尻尾だけ黒い白猫で、人にとてもなれていて、すごく賢い猫だった。ミクという。
(もちろん、初音ミクよりずっと昔の生まれだよ)
子猫の頃は、立っている人間の足と背中を登って頭まであがってくるアクティブな子で、カーテンレールを渡っていくなど、運動神経もなかなかのモノだった。別に登れるようにしてあるわけでもないのに、いろんなものを足場にしてひょいひょいと登っていくし、降りるのも上手だった。屋外では、屋根から屋根へ飛び回っていた。
人間に抱かれるのを厭わないし、抱え上げて肩から顔を出すスタイルで一緒に移動したりした。(信頼してぴったりくっついていてくれるので、安定するんだよね)
よくあぐらをかいて座った足の上で寝ていた。
和室のふすまは、しっかり座って、力をいれて、両手を添えて横に引いて開けてくるので、開けられないようにしよう、というのは早々にあきらめた。
(ミクの子や孫達は手や頭をスキマに突っ込むぐらいしかできなかった)
先住の犬は外にいたけど、近くを通る時は鼻を突き合わせにいくなど、きちんと信頼関係があって、コミュニケーションをとっていた。