技能実習生をめぐるトラブルには、過酷な仕事に耐えられず失踪、犯罪に手を染めてしまう不幸なケースもある。だがその背景に、来日のために彼らが背負った莫大な借金と、思いもよらない劣悪な待遇があったことを忘れてはならない。母国の送り出し機関や日本の監理団体へのキックバック、失踪時の保証金、人集めのブローカーへの謝金など、約3600ドルと言われる本来の手数料の数倍が彼らにのしかかっていることを多くの日本人は知らない。
「途上国の人材育成」という美名のもと、不利益な扱いを禁じる労働法の存在も知らせず、賃金の未払い、パワハラ・セクハラなどの悪質な事例は後を絶たない。外国人技能実習生は原則仕事場も変えられず、どんな劣悪な労働環境のもとでも働き続けるしかなかったのだ。
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