「会いたかったよなぁ……消太のこと好きになって告白したガキとか居たけど結婚してるの知って泣いてたもんな」

消太の薬指の指輪に触れる。
GPSと撮影盗聴機能のついたこの指輪で俺は四六時中消太を監視することが出来た。何処で何をしていたか全てパソコンに届く。肌身離さず持っていないとすぐにアラームで知らせれるように設定していた。
消太の瞳が少しだけ揺れたのを見逃さなかった。
「消太はガキなんて相手しないって言ってたけど…なんつーか世間の怖さ教えてやるべきだと思って色々調べたらあのガキの親、ウチの系列会社で働いてたんだよー」
「そんな昔のこと、忘れた…」
精一杯冷静に言ったつもりの声も震えてる。消太は一度味わってるからどういう事になるかわかってるようだ。

「ヒトの妻に手を出した事を分からせ…」
唇を塞がれて話を遮られた俺は消太の短い髪を撫でる。
「なぁ……そんな事、もうどうでもいいだろ……俺の傷、治してくれる話はどうなったんだ？」
あれだけ嫌がっていた傷の修復に積極的な態度を取りだした。
本当に消太は扱いやすくて可愛い。

「んー…顔は勿論、右肘の傷も身体中の傷を全部綺麗にしてもらおうな♡」
消太がヒーローとして名誉ある勲章だから徹底的に綺麗にするつもりだ。

「そういや消太、可愛がってた猫いたよな…」
ドバイに来た頃、猫が大好きな消太のためにロシアンブルーの子猫を与えた。消太はその子猫を可愛がった。
1年経って俺は前触れもなしにその猫を"処分"した。
あの時の消太の顔も良かったな…と思うが今日はもっといい顔をしてくれるだろう。

セックス後の汗ばんで張り付いた消太の前髪を指先でかき分けると青ざめた消太と目が合う。

「名前、何だっけ」
俺の前では猫と呼んでいたがたった一度だけ消太は呼んでしまった。

「ひ、とし………」
小さな黒目が大きく開いて瞳が潤んでいく。
「実は1年前に根回ししてたんだ。彼だけが学校も行けなくなってヒーローにもなれず卒業も出来なくて家族もバラバラになったよ」
今までで最高の顔だった。
表情を失ったまま涙を流す消太が堪らなくて消太の足を開かせてペニスを挿入する。
「そんなに泣く？もしかして本気であのガキ好きだったの？教師のくせに」
揺さぶる度に消太の涙がポタポタと雫になって落ちていく。
「はっ…は…消太の時と同じように追い込んだから仲良く一家心中して死んでるかもね…」
あ'…、っあ…と嗚咽を漏らす消太に射精感が高まる。

「こんばんは」

誰だと振り返った俺はそこで意識が途切れた。

男に犯されて詰られて玩具のように扱われてボロボロと涙を流していた相澤を見た心操は最初に両腕を見て注射痕がない事に安堵した。

相澤に覆い被さる俺を引き離すと椅子に座らせる。
ペニスを引き抜かれてぽっかりと穴のあいたアナルを晒して嗚咽を漏らす相澤を見て庇護欲と同時に劣情を催させた。

「先生…」
全身無毛で髪を短く切って実年齢よりはるかに幼く見える相澤の首筋に指先が触れると涙で濡れた虚な瞳が心操を捕える。

セックス中だと脈と血圧は当てにならないな…深呼吸気味で瞳孔は少し開いている…覚醒剤や麻薬中毒者の特有の匂いはしない……LSD系の洗脳薬か…

過去、俺に受けたトラウマと長期に渡る精神的拘束、更に幻覚薬に近い薬物を服用させられ続けて洗脳状態の相澤は逃げることも出来ずにこのベッドしかない部屋で服を着る事を許されずに2年以上過ごした。

伸ばされた腕に抱きしめられると広すぎるベッドに押し倒されてそのまま相澤にキスされる。
好きな人とのファーストキスに衝撃が走るが浮かれる事なく心操は口内を舌先で探って症状を探ろうとしているとん、ん…っと甘い声を漏らす相澤の声に身体が否応なく反応する。

強くて頼もしくて優しくて…憧れの先生が筋肉が落ちて細くなった身体で弱々しく縋って自分を求める姿に頭は今はそんな暇はないと理解しているのに身体が全く言うことをきかない。

会いたかったと瞳で訴える相澤がどうしようもなく愛しい。
唇を離して鼻先が触れると頬を撫でて囁く。

「先生が望めば……俺は永遠にアナタのものです」
意識が混濁して夢なのか現実なのかわからない相澤は何度もほしい、と呟いた。

「心操が……ほしい」

－－－
目が覚めた俺は意識が朦朧とした状態で視線を彷徨わせていると声をかけられて意識が遠くに置かれた感覚に陥る。

『動くな』
『目は開いたままだ』
抗おうとしても身体が従ってしまう。
まばたきが出来ないまま俺は目の前の光景を見せ続けられた。

「う、っう"ぁ…んっ…ごめ…、ごめん…なさい……俺が……、お前を…！」
「……センセイ、どうして謝るの？」
会話は聞こえないがベッドの上で足を開いて不法侵入者にレイプをされて泣いている消太を俺は見つめる事しか出来なくて眼球をビクビクとさせる。

キンタマを揺らして柔らかな消太のアナルをペニスが行き来する様子を見せつけられる俺は立ち上がって助けたくても全く動けない。

「もう大丈夫ですから…帰りましょう…」

帰るという言葉に虚だった相澤の表情が理性を取り戻したように強張って青ざめていく。
「逃げ…ろ、っ…俺はいい…っ、うん？！！」
押さえ込まれてキスをされて目を見開いた消太から次第に力が抜けていく。

(何でだ……レイプされている俺の消太がどんどん綺麗になっていく……)

はぁ…と唇が離れたら甘い吐息が聴こえたような気がした。
犯されている消太は顔を赤らめて次第に足を腰に回して求めているような……そんな筈ない、消太は俺のこと愛しているんだ。2人の声が少しずつ聞こえなかった声がクリアになっていく。

「先生、好きです…好きです……」
髪が短くなり、顔も身体も成長して気付かなかったが熱っぽく囁く声を聞いて消太に告白してきたあのガキだと気付く。

俺にこんなことして許されると思ってるのか……お前ら一族全員潰してやる！！
消太の聞いた事がない蕩けるような声を聞きながらこいつも同罪だ、俺の前でこんな奴にレイプされて感じやがって…

「俺も………好きだ」

その時、俺は消太に2度目の一目惚れをした。
充血した瞳からとめどなく涙が溢れていく。

愛し合う2人を見せられ続けた俺は開き続けた目が乾く度に涙が溢れた。

消太にバスローブを着せて頬を撫でて優しくキスをすると俺に近付いて俺を見下ろすが逆光で表情が分からない。

こいつは不法侵入してきた上に罪のない一般市民に個性を使った。
私怨に個性を多用したこいつは敵(ヴィラン)同然だ。
警察とヒーローが直ぐに……

『口を開けろ』
男の言葉に従って口を開く。

『舌を出せ』
その言葉に嫌な想像をした俺は背筋を凍らせて唾液を垂らしながら眉ひとつ動かさない目の前の男にやめてくれと必死に懇願する。

【持たざる者、奴隷は王を討つ】
そんな言葉が頭をよぎる。

[噛め]と口元が動いた瞬間、俺は白目を剥いて失神した。

「これでもヒーローなんで殺しはしないよ」
アンタにはこれから死んだほうがマシだって事が待ってるよと相澤を軽々と抱き上げて部屋を出ていく。

「ヒーロー…お前、卒業……」
「ここ、テレビも何も無いんですね」
諸々後で説明します。と自分を抱えて歩き出すが全くブレない体幹と体躯にどれだけ鍛えてきたのだろうと相澤は離れた年月を嫌というほど感じた。

好きな男に抱かれて本音を伝えることが出来た、もう十分だ。

「会えて嬉しかったよ……下ろしてくれ」
相澤は離れようとするが全くビクともしない。
「疲れたでしょう…少し『眠ってください』」
遠くなる意識の中でエレベーターがフロント階で止まるとにゃぁと鳴き声が聞こえた。

「ひ、とし….？」
ガクンと眠って一気に重みが増した相澤を落とさないように腕に力を込める。

俺に猫の処分を命じられたホテルの従業員達はあまりにも可哀想だと俺が平民の溜まり場と絶対に通らなかったフロント側で飼われ続けて、ドバイで一番有名な看板猫になっていた事を相澤は帰国後に知る。

－－－

舌を出したまま目が覚めた俺はカシャっと手首から聞こえた音で手錠をかけられた事を知る。
俺を取り囲む警察とヒーロー達の姿に手錠をかけるのは消太をレイプした男だろ！！さっさと外せと喚くが肩をすくめて男2人に抱えられて廊下を引きずられる。俺を誰だと思ってるんだ！離せ！！と暴れる俺の腕を強めの力で押さえ込まれて痛みで悲鳴を上げる。

「お前、本当に何も知らないんだな」
日本人の刑事が俺を見下すような態度を取るのでどこの警察だ！俺は××グループの……

『有名財閥××家崩壊、ヴィランや反社会勢力との繋がり、相次ぐ不祥事と数々の悪行により××グループは経営破綻！！』

会長の××氏、及び現在海外に住む俺氏は……と親父と俺の顔写真と共にニュースで取り上げられている。
１年前から内部告発により隠蔽してきた過去が次々と取り上げられ経営は傾いていき殆ど資産も消えて莫大な借金により自己破産したと携帯から流れる日本のニュースを見ながら母親の電話を思い出す『大変なことになったから！早く帰ってきなさい！！』その時、すでに俺には逮捕令状が出ていたのかと一気に力が抜ける。
頭にジャケットを被せられて自動ドアを出ると数々と浴びせられるフラッシュにこれは紛れもなく現実だと知った。

－－－

「アイツの家はお前に危害を加える力もなく、何事もなく卒業してヒーロー免許も取ったという訳か……」
帰国後、検査と薬物治療のために一時的に入院している相澤が点滴に繋がれたまま片手にダンベルを持って何ですぐに説明しなかったと心操を問い詰める。余計な心配をしたと言わんばかりの不機嫌な顔で。

「あの時は先生も意識がはっきりしてなかったし俺も余裕がなく……あと、そろそろダンベルは」
「休み過ぎて完全に体力が落ちた」
取り戻すと今度はハンドグリップをガシャガシャと握る。
弱々しくて守リたくなるような姿より今の先生がやっぱり好きだとほどほどにと頬にキスをする。

相澤を取り戻すには心操一人の力では到底無理だった。

まず、黒い部分しかない牙城を崩すべきだとクラスメイト達と作戦を練るが所詮は学生の身分、何も出来るはずがなかった。

が、ヒーローや業界の人間と繋がりが広い英語教師兼担任と世界長者番付常連の副担任、相澤と繋がりのあるプロヒーロー達の惜しみない協力のおかげで呆気なく1年で見る形もないほどに崩れた。
学業と両立して情報を「ほどほど」に探っていき、先生にやっとたどり着いた頃には2年過ぎていた。

「好きです、結婚しましょう」
「……俺は一回り以上年の離れたバツイチの男だぞ」
「俺、そういうの全く気にしないので」

長い間、誓約上の結婚をしていた相澤は結婚はもうこりごりだと肩をすくめてきっぱりと断るが数年後、めげる事なくプロポーズをし続けた年下の恋人と挙式を挙げて入籍する未来を相澤はまだ知らない。

「あっ、あぁぁッーーぅう♡♡♡そこっ、んぅう♡♡ちんぽ、っすごぃ♡♡♡すきっ、すきぃ♡♡♡ぢゅぽぢゅぽしてぇ……♡♡♡」

背面座位で男に犯されている消太。
ちんぽが行き来する結合部をぴったり5cmの至近距離で見つめていると顔中にびしゃびしゃと消太から出た体液を浴びながら俺はオナニーが止まらない。
扱きすぎてヒリヒリと痛むペニスに助けてくださいと何度も懇願するが無視される。オナニーを止めたいのに身体が勝手に動き続ける。

「またハメ潮噴いてる、センセイ可愛い……『奥はもっと感じる』んですよね？」

「『奥を突かれたら乳首が疼く』んじゃないですか？『乳首を触られたらまたイきます』よね」

太ももを掴んでズルズルと抜こうとすると必死にちんぽに縋りつこうとするアナルからぷちゅちゅっ…と可愛い音が立つ。

「あっ、や♡♡♡やだ、ぁ…♡♡♡おく、おく…ちんぽ挿れてぇ…♡♡♡触って…ちくび、触って、しんそ…っ♡♡♡」

「おねだり上手ですね…じゃあ『もっと下品な声出して俺のちんこに媚びてください』」

ズッズッと浅い部分で出し入れされると消太はちんぽにおねだりを始める。

「お"っ、ほ"ぉっ♡♡♡おれ、ざこちんぽと結し、でるのにぃ♡♡♡しんその…学生ちんぽ、っお"っ、ずっ、ど…まんこでじゅぽ、じゅぽ舐めまわじたかったぁぁ♡♡♡ぢんぼっ、ぢんぼぉ、ぢんぼぐだ、じゃぃぃいいっ♡♡♡お"お"ぉぉお"ぅ〜〜〜〜ッん"ん"ぉ"〜〜〜♡♡♡」
ズプッとちんぽを奥までハメられて乳首をつねられた消太はハメ潮どころかアナルから男の出した精液を噴射して穴射精してまた俺の顔を汚していく。

「ど、どまらな、んぃ〜〜〜っ♡♡♡こわして♡♡♡お"ぉ〜〜〜っ♡♡♡♡まんご…ッ、こわしでぇ♡♡♡」
肛門の皺をツルツルにさせてちんぽを飲み込んでいる消太のアナルは終始痙攣している。

「センセイ、イきっぱなしだと馬鹿になりますよ？ほら、『頭を冷静にさせて』『これ以上イかないでください』」
下品な顔でよがり狂っていた消太が正気を取り戻した理性のある表情で戸惑いながら男を見てもうやめろ……と逃れようとするががっちりと固定されてズッズッとリズミカルに突き上げる動きに顔を赤くしながらもイけずにアナルはビクビクと痙攣してナカイきを繰り返してどんどん絶頂が蓄積されていく。

「そうですね……そろそろ時間だし。じゃあ『我慢した分ブス面でイっていいですよ』」
その瞬間、堰を切ったように消太のペニスから大量の潮が噴射して白目を剥いてカワハギのように唇を窄めたブサイクなイき顔を晒しながら失神する。

「やりすぎたな…まあいいか」
裸の消太を抱き上げると俺を見下ろす。
「アンタはもうすぐ来るマフィア達に飼われて、これからは親の金を食い潰す預金口座として生きる事になるよ」
いやだ！！！とオナニーしながら泣き喚く俺に笑った男に見覚えがあった。

『お元気で』

未来を奪われて火事で家族を失い、身体中に火傷を負いながら生き残ってしまった時、空っぽだった心操の心には復讐でも家族を失った悲しみでもなく「先生に会いたい」という愛しさが残っていた。

調べる内にまともな手段では辿り着けない男と住んでいることを知り、闇で生きることを決めた。

車に気絶したままの相澤を乗せるとキスをする。
勿論、ヒーロー免許はおろか運転免許も持っていない。
黒の手袋を外すと火傷痕の残る手で相澤の手を握る。
退院するまで半年、残りは個性を使って何十何百と口にするのも悍ましい悪事を重ね続けた。

まずは密輸船に乗ってこの国を去ろうと港に向かって車を発車させた。