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コンビニの駐車場で、散歩途中と思われるシーズーが朝の日差しを浴びてはぁはぁと荒い息をしている。暑いだろう、暑いよね、私も暑い。でも、何となく現実味のない暑さだ。あまりに現実味がなさ過ぎて、目の前の公団住宅各戸のベランダの様子をぼんやりと眺めながら歯笛で花の街を微かに吹いていた。歯笛を微かに吹いていると、遠目にはうっすらと唇を開けている人にしか見えないので、あからさまに口笛を吹いている人よりは目立たない。そういう話ではない。すっきりとしなかった目覚めの余韻がいまだに残っていて、そのせいもあって現実味が薄くなっているのだろう。多分。実は、仕事が始まるまでに未だ二時間もあるのだ。来るのが早過ぎた。

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