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アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』読了。
とてと楽しかった。地球の生物は太陽の熱と光がなければ生きていけませんが、この物語はその太陽がエネルギーを食べる細菌に感染するという、「え、これ、どう対処したら」という絶望的な状況で始まります。
主人公の置かれている状況もかなり絶望的なのですが、悲嘆に暮れる暇があったらやれることをやるという精神で、読み心地は悲壮ではないです。
問題・仮説・対策・新たな問題という、くるくる回るサイクルがテンポよくスピーディで楽しいです。

物語の1/3ほどからバディ物になるのですが、このバディの会話が軽妙で軽快で尊いです。
この物語は、人の善きところ、知性、理性、科学、勇気、執念といったものへの賛歌、信仰の物語だと思います。頁を閉じた時、わりと感極まって涙腺に来ました。
“だがぼくはポジティブでいるようにしている。ほかにどうしようもないだろ?”というお話でした。

あと、ネーミングがいいですよね!
“JAXAの太陽観測衛星、アマテラス”とかとかネーミングが絶妙で、机を叩いて喜びました。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」!いい名前!
んであとは、プロジェクトリーダーの人が凄いなと思いました。

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