岩崎賢『アステカ王国の生贄の祭祀 血・花・笑・戦』読了。
面白かった!
アステカと言えば人身御供で「どうしてこんなことを」と思うじゃないですか。それをアステカの宗教観からアプローチしていこうという本です。
結論から言えば、世界を血=生命力で満たして世界を生かしていこう、太陽も月も星も神々も血を流しているので、人間のほうも血を捧げなければいけない、そうしなければ世界を回らない、という考えだということでして。

アステカは1年を18ヶ月に分けて、それぞれに神がおり、それぞれの神に生贄を捧げる儀式をしていた、とあるんですが。ここに書かれているのは首都の一年であり一般化はできないと思うんですが、大々的なお祭りばっかりやってて経済的に大丈夫なんだろうかと心配になりますね。
捧げる生贄に敵の捕虜の頻度が高く、生贄を確保するために戦争しなきゃいけないんじゃないか(花の戦争、この本には書かれてなかった)とか、縛ったまま生贄にするんじゃなくて結構がっつり祭祀に参加させてから生贄にしてるなあ、とか。あと、臭いが凄いことになってそうだなあとか、思いました。
お祭りの内容が結構具体的に書いてあって、面白かったです。人の皮を被るのとか、分かるけど分からんわあ。

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わたし達の文化は、かつて人を生贄に捧げていましたが、それを手放しました。それは生贄というものの心理的負荷が高いからだと思うのですが。
アステカが存続してたら、どうなってたんだろう?

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