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先日、酒見賢一先生が早世された。59歳は早世と言っていいと思う。
わたしは酒見先生の熱心なファンというわけではなく、特に情報も追いかけてなかったので、訃報は完全に不意打ちだった。
先生が本業を定年退職されたら、執筆スペースが上がらないかな、とのんきに夢を見ていた。
酒見先生に書いていただきたい話はたくさんあった。

『泣き虫弱虫諸葛孔明』がいちおう完結したのは、酒見先生の意地だろうか。「神聖モテモテ王国」のノベライズを、酒見先生に書いていただきたかった。
酒見先生の三国志、大変楽しかったので、光武帝の話も酒見先生に手掛けていただきたかった。
『墨攻』も良かったので、酒見先生には道教のお話も書いていただきたかった。
『ピュタゴラスの旅』のような短編集も良かった。小説とは何か、を突き詰めた短編集だった。酒見先生のSFも読みたかった。

『語り手の事情』も物語とは何かといった小説だったが、わたしにはよく分からなかった。
酒見先生のヨーロッパ物も、もっと読んでみたかった。酒見先生の宗教裁判物とか、読みたかった。
打ち切りに終わった『D’arc』を完結まで読みたかった。
酒見先生とは言えばやはり『陋巷に在り』の呪術バトルなので、殷周易姓革命物も読みたい。
『周公旦』も面白かったけれど真面目だったので、いかがわしい感じで太公望を書いていただきたかった。
そして何より、『陋巷に在り』!第一部完のような感じで終わっていたので、第二部を読みたかった!
でも、酒見先生の新作は、もう読めない。

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