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リチャード・ベッセル『ナチスの戦争』読了。
面白かった。副題に1918-1949とあるように、戦前・戦後の記述が興味深かった。

ドイツの人がナチズムを受け入れたのは、エリート主義や階級主義を打破して平等になろうという「民族共同体」が提唱されたからだ、と理解しました。
「民族共同体」の「民族」の指すものが問題だと思うのですが(運用の仕方は問題外の大問題だったね)、日本においてマジョリティに属するわたしは、こういった理念を提唱されたら引っ掛からん自信はないなと思いました。

戦後への言及なのですが、最終頁に “ドイツ人の目から見れば、自分たちはナチズムの加害者ではなく戦争の犠牲者なのだった” という記述で総括されているように、「うわあ、日本だ日本だ、既視感!」となりました。
戦後占領軍(ソ連)の振る舞いは、ナチズムの偏見を裏付けるものだった、みたいなことも書いてあって、複雑な気持ちになりました。

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