あと、最近観たものだと捩子ぴじん『ストリーム』も良かった。コロナ禍の捩子さんの私生活を淡々と語るパフォーマンス。コロナという背景があって、結婚やお子さんが生まれたりというかなり大きなイベントがあって、でも語りは流れるように滑らかで穏やか。
コロナ禍を描いた作品って実は意外と出会ってなくて、私が単に見逃してるわけではなくてそもそも数がないと思ってる。イギリスでもほとんど見なかったし、日本でもたぶん少ない?それも、D.ヘアのようなガチガチに政治的メッセージを込めた作品ではなくて、毎日の生活という部分にフォーカスをあてたものは初めて見た。
私はコロナ禍で過ごした3年弱くらいをめちゃくちゃきつい時間だったと思っていて、何事もなかったみたいな生活モードに戻っていることにいまだに頭がバグりそうになるんですね。でも、囚われたままでは生活が回らないので普通なふりをするんですけど、ずっと「こうじゃなかったのでは」みたいなのが過ってる。留学と重なったことも大きいかも。そういう上手く吐き出せないけど抱えている思いを描いてくれた作品だと思って、今のタイミングで観れてとても良かったです。