以下、読後メモです。
セレステ・イングの最新作Our Missing Heartsを仕事で読んで感動し、私としてはかなり熱心にこの作品を推したのですが、通りませんでした。ならばこの作家の過去作品をどこかに売り込めないかと考えていた矢先、長編第1作の邦訳『秘密にし
ていたこと』が出ました。
第1作は、白人が大多数を占める町で暮らす中国系アメリカ人と白人の夫婦および3人の子供たちの生きづらさを5人が交互に語る、50年ほど前のアメリカを舞台とする人種差別がテーマの物語です。長女をじわじわと追い詰めることになる親子間の誤解、それぞれが胸に秘めて語らなかった思いが少しずつ明かされますが、謎が解明されるまでしんどい場面が続きます。
一方、Our Missing Heartsはやはり人種差別をテーマとする家族の物語ですが、こちらは近未来のアメリカを描いたディストピア小説です。アジア系に対するヘイトクライムや図書館や学校での禁書の問題など最新の話題にも触れ、社会に対する憤りが前面に出ています。母親が息子を守るため果敢に行動するところに、第1作にはない救いと希望を感じました。
私が訳せたらとは思いますが、報酬をもらって書いたレジュメをよそに売り込むわけにも行かないし、どこかから邦訳が出ることを願っています。
セレステ・イング『秘密にしていたこと』(田栗美奈子訳、アストラハウス)を読みました。
「MI6= Military Intelligence 6」について
MIとは英国軍事情報部のこと。6とはそのセクション。
100年以上世界システムの覇権国家であった英国は、全世界に諜報網をもっていたが、WWIに際してMIに統合。
最初の大きな仕事はムッソリーニを支援して、1922年にローマ進軍を成功させ、ファシズムを樹立することだった。英国はその後もムッソリーニと良好な関係を保った。
インドやマレーの独立運動の弾圧、また1965年インドネシアのスハルト・クーデターにはCIAとともに大きな役割を果した。
尚、ここで挙げた例はすでに公開された文書で確認されており、歴史学の中ではほぼ確立した「定説」。またMI6、特にCIAは自らの行動の成功を「誇り」に思っており、25年以上経つと「当事者」がドキュメンタリーで「内幕」を語ったりする。
日本では007シリーズで知られているように思う。勿論、映画の内容は荒唐無稽なハリウッド活劇だが。しかし、原作のイアン・フレミングは元MI6職員だった。尚、MI6関係者は伝統的にスコットランド出身者が多いと言われており、ジェームズ・ボンドもスコットランド人。ジェームズはスコットランドに多い名。
他にはS.モーム、G.グリーンなどの有名作家もMI6職員だった。
friends there are many things in the world that are hard and not good. And I want to remind you that you can always go to the Monterey bay live cams for a little bit of fun and peace. The jelly cam is so soothing. The aviary cam is so cute. The otter cam is down unfortunately :( https://www.montereybayaquarium.org/animals/live-cams
英日翻訳者。本を読んだり街歩きしたり低山ハイクしたり。
旅好きで、全国47都道府県訪れました。けど、いくつかの県は足跡つけただけ。いつかまたゆっくり訪れたい。
translator, hiker