『死なないための暴力論』、「非暴力を批判する」の「本当に非暴力〝だけ”で勝つのか」の部分がすごく面白い。エリカ・チェノウスとマリア・ステファンの「人口の3.5%が非暴力的抵抗を行うと世の中は変わる」という話がどのように誤っているかということを、ネルソン・マンデラやガンジー、そしてキング牧師などの例をあげながら、わかりやすく解説してくれている。暴力反対な人にこそ、読んで欲しい。私も暴力バンザイ🙌暴力大好き!なわけでは決してないですが、読んで良かったと心から思えるし、色々と考えさせられます。

「誰にも迷惑をかけないお行儀の良いデモでは何も変わらない」

日本人はどうしたらいいんだろう?お行儀の良いデモでさえ、参加する人が少数派…。何かに反対の声をあげようとすれば、「関わりたくない、面倒な人」と思われる。みんなじわじわ真綿で首を絞められている…けれども、無関心&諦め。中国や北朝鮮のことをバカにしているけれど、日本で民主主義って本当に機能してるの?(してないだろ…)って感じだし。苦しいな。私たちは半分死んだように生きてるなと思う。


なぜ"暴力反対"は間違っているのか? 思想と歴史に学ぶ「暴力」の必須教養

wpb.shueisha.co.jp/news/societ

 
『死なないための暴力論』p.64-65
レベッカ・ソルニットの言葉

あなたが貧しければ、人をあやめる手段は昔ながらの方法にかぎられる。ローテクの暴力とも呼ぶべき、素手や、ナイフや、こん棒、または近代的な手道具(拳銃や自動車)を使った暴力もある。けれども、あなたがとてつもなく裕福ならば、産業規模の暴力を行使できるので、みずから肉体労働をする必要がない。たとえば、いずれ倒壊をまぬがれぬつくりの労働搾取工場をバングラデシュに建て、歴史上のどんな大量殺人犯が直接手をくだしたよりも多くの人を殺すことができる。あるいは、リスクと利益を計算した上で、毒物や危険な機械を世に送り出せるーーメーカー各社が日々やっているように。あなたが一国の長ならば戦線布告をして、十万、百万の単位で人を殺すこともできる。(中略)だが、暴力が語られるとき、話題になるのはほとんど常に下からの暴力であって、上からの暴力ではない。(中略)いかなる場においても、権力を持たぬ者たちの直接的暴力ではなく、産業規模の構造的暴力に目を向ける必要がある。(筆者訳)

(続き)
ここで語られているようなローテクの暴力は、主に人対人で行使される。これは「個人的暴力」と呼ばれる。これとは異なり、産業規模や国家規模で、ヒエラルキーの上位にいる組織体が、直接的であれ、間接的であれ、ヒエラルキーの下位にいる者へと力を行使すること。これが「構造的暴力」である。
『死なないための暴力論』 p.65

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監獄のところ読んでいるけれど、受刑者たちが奴隷のように扱われているのが辛すぎる…。

「なぜ受刑者たちが命がけで抵抗せざるをえなかったのかという背景も考えなければならない。受刑者たちは、日々、虐待・いじめ・レイプ等々に苦しめられていた。有色人種という理由だけで犯罪をでっち上げられ、刑務所にぶち込まれた人々もいるだろう…」

今日はサフラジェットについて読んでいたんだけど、女性参政権のために命をかけて闘う女性の話に圧倒された。ブレイディみかこさんも対談でサフラジェットに触れていたけれど、本当にすごすぎて心揺さぶられる。特に、シルビア・パンクハーストがかっこよすぎる。

ちょうど、本の内容(サフラジェットについて)が期間限定で読めるようです📕

↓↓
女性参政権を求める者たちの声はこうだ。「男性がつくった法律では女性を守ることなど不可能であり、そもそも労働も納税もしているのにもかかわらず、女性の声が自分たちの社会を形成できないのはおかしい」。至極当たり前の主張である。しかし、こうした主張に対して、無知蒙昧な男どもはこう言う。「女性は感情に支配されており、ロジカルではない」「女性はドレスとゴシップが好きで子どもっぽい」「女性は気まぐれで、正しい判断ができない」……根拠のないたわごとである。また、女性の参政権に反対する女性もいた。時のヴィクトリア女王は女性の参政権に対して「邪悪な愚行」とまで言い放っていた。
 こうした状況なので、どれだけ多くのデモの参加者が女性参政権を訴えても、まったく埒があかなかった。…

shueishaintbooks.com/n/n5fd51b

そして、上に貼った試し読みでは読めないのだけれど…第一世界大戦時にも女性参政権(&反戦運動)を訴える活動を続けたシルビアの組織(ELFS)は、選挙権のない女性たちと、低賃金の男性労働者たちが交差するところにあった…と記されている。本を読むと、シルビア・パンクハーストのファンになってしまうんだー!!この気持ちを、誰かに伝えたい!!笑笑 みんなも本を読んでくれー笑笑

『死なないための暴力論』 
①人間ってこういうふうに生きられるんだ…と、良い意味での驚きをくれた、生命力に満ち溢れた本でした。

タイトルは少しいかついですが、以前にブレイディみかこさんが対談で「森さんはやっぱり先生ですよね。教え方がすごく上手。」と仰っていたように、いろいろな事例などがわかりやすく丁寧にまとめられていて、読みやすいです。
本に登場する事例では、例えばサフラジェットもサパティスタ民族解放軍(EZLN)もロジャヴァ革命のことも私は全然知らなかったんですが…事前知識がない私でもわかるように書かれていてありがたかった。

そして私の好きな登場人物はやっぱりシルビア・パンクハースト!!女性参政権を求めて活動したサフラジェットであるエメリン・パンクハーストの次女がシルビア・パンクハースト。なぜ母親のエメリン・パンクハーストや長女のクリスタベル・パンクハーストではなく、「シルビアが熱い!」のかは、本を読んで頂ければわかるので、気になった方はぜひ読んでみて欲しいです。

『死なないための暴力論』
②そしてEZLNとロジャヴァ革命もまじで熱い。こんな人達が本当にいるんだ…という感動。使い古された&ありふれた言葉ですが、「希望の光」だと感じました。できることなら自分の目で見てみたい…デヴィッド・グレーバーはどういう風にロジャヴァ革命についてフィールドワークしていたんだろう…と興味がわきました。
とにかく揺さぶられすぎて、EZLNの人々や(ロジャヴァ革命の)クルド系の人々の幸運を祈らずにはいられないです。

その他にもエキストリームセンターの話などもあり、内容が濃くて…語彙力が貧困な私には語り尽くせない…。
とにかく「みんな読んでみればわかるから、読んでみて。この世界に絶望しそうになっている人は、絶対に揺さぶられる部分があるから!」と伝えたい〜!!
そして(こんなわけわからない感想ではなく)私の代わりに素敵な感想を書いて欲しいです。

 

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