『#アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する』を読了
2人の少年が出会い、無二の親友となり、やがて恋に——というまっすぐなストーリーに、舞台が1987年であること、2人がメキシコ系アメリカ人であること、主人公アリの父がベトナム戦争に従軍した経験を持つことなどが複雑な陰影をもたらしているのは確かだけれど、この本がこんなにも魅力的なのは、アリとダンテがいかに彼らの人生を感じ、探索しているか、ユーモアと精緻さと愛情を惜しみなく注いで描き出しているからだと思う
2人とともに夏をすごし、雨に打たれ、悪夢に魘され、星を眺め、そして宇宙の秘密を発見する。昨日宣言したとおり丸一日どっぷり夢中になり、じつに贅沢なすばらしい時間をすごせた
翻訳・出版のために尽力してくださったことはもちろん、夏の終わりに届けてくださったことにも同じくらい感謝したい。読むぞ！という方は、もし叶うならぜひ夏の暑い日差しのあるうちにページを開いてみてほしい
あと紛うことなき犬の本であった点も推したい(無論最後まで無事です)

⚠️ヘイトクライムの描写(どの程度か知りたい方は、私でよかったらお尋ねください)/また、どこまでも愛情深い両親たちの姿をつらく感じる読者もいるのではないかなとも想像しました…

#ここにもクィアエンタメ部 #におbooks