本屋で時間を潰している時に料理コーナーで見覚えのある名前を発見。あの医療記者さんと同姓同名の方の本?と手に取ったら本当にあの医療記者さんご本人がイタリアンレストランでバイトを始めたというエッセイ本だった。(界隈では彼女がバイトしているのは有名らしい)
彼女がバイトを始めたのはちょうどコロナ下で、アラフィフでまったくの異業種に飛び込んでみる新鮮さとか、本業では感染対策を呼びかけながらバイト先で宴会対応をしている矛盾に苦悩したり、常連さんの家族に難病の人がいて話を聞きに行く等バイト先の人間関係が本業に結びついたり、そういう観点で面白い本だった
他方、濃厚な人間関係を主軸に仕事が回る感じが私の世界と対局にあってムリィ……って思いが読むにつれ強くなり……ちょいちょい書かれる軽口がそれセクハラじゃないって感じたり、好意で食材を無料で送ってくれる人が初めて店に来てくれることになったのにその予約を反故にしてその後食材が届かなくなり平謝りする話とか、忙しくなると怒鳴り叱りつけるシェフとそれに反論して辞めてやると迫るバイト(著者)とか、生ぬるい人間関係が全部いや……
そもそも私は店の人に認知されたくないタイプだしネットの観測範囲もそんなやつばかりなので、こういう人間関係の生ぬるさが好きな人達もいるんやなぁと思いました