そう言えば、今読んでる「小説の読み方」みたいな本に引用される本の多くが、何となく性的な物を含んでるものが多い印象で、その作品が書かれた二十世紀は、いかにそれを直接的に表現せず、彷彿とさせるかってのがポイントだったのかしらんとおもう。
勿論、既出作品のイメージを彷彿とさせる表現も目立つみたいだけども。
ジョイスが本当に崇め奉られてるんだけど、それを見る度に、絶讃されている『ユリシーズ』を、私はをきちんと読めるのかが、とても不安になる。そもそもそれの鋳型になる物語をきちんと知らないし。技巧としては、今読んでる本や先に読んだ本で少しは理解出来るかもしれないけども。
その点はナボコフの『ロリータ』や『青白い炎』とかもきちんと読めるのか…。
今読んでる本で「物語りを楽しんでるだけ」っていう一文が、すっごく印象に残ってて、私は小説をそう言う風に読んでたんだと気付いて、悲しくなったのと焦った。
でも、『百年の孤独』をあんまりそう言った技巧とかを知る前に一回読めたのは良かったなと思ってはいる。
私はあの物語の中に出てくる大佐が好きだなぁと思えたのは、マッジクリアリズムとか円環的手法とかまだよくわからないからいつも通り読んで、その物語の中で生きてる人に好意を持てたんだと思うもの。