mizuki_hiromi
52分
映画「ほかげ」を観てきました。重い。凄い。しか語彙がなくなる…… 戦後の、生きるすべをもたない女性と、子供と、兵隊さん(ふたりいる)の物語。それぞれの運命のむごさも、選択も、未来も、すべて戦争という巨大な災厄が奪っていったのだと突きつけてきます。観られるチャンスのある方ぜひ観て。
俳優陣がまた凄い。趣里の迫力といったらもう。動作も声も。あんな凄みのある低音、震えてしまう。 物理的にあり得ないんだけど、ブギウギの彼女とは目の大きさが違うように感じる。体重を落としたのか、睨んでいるからなのか、恐ろしいほどの目。 子役の子も凄い。森山未來のあそこからもゾッとした。
塚本晋也監督の「野火」も同じスクリーンで観ている。あれは戦地だけでなく戦後もシーンとしてあって、ぞくっとしたんだけど、戦争は終わってから先も怖い。 ある人のシーンで、思いだしてしまったよ。辿らなかった別の道みたいな気がして。
ちな、名古屋の上映はシネマスコーレです。
小説家。既刊『あなたが選ぶ結末は』『善人と天秤と殺人と』『ノゾミくん、こっちにおいで』『宝の山』『最後のページをめくるまで』『だからあなたは殺される』『熱望』、シリーズで『社労士のヒナコ』『ランチ探偵』『まねき猫事件ノート』等。インスタ→https://instagram.com/mizuki_hiromi/
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