鬱の治療をする前、詩を書いていたんだよね。今よりも希死念慮や絶望感、不眠が酷くて身体が変だなと思いながら、もう無理だと思いながら必死に生きようと、死なないようにしていた。同時に、詩を書いて生きている私がいた。鬱の治療を始めてから、詩を書くことはなくなった。あの時、一時的に与えられた才能のようなものを私は捨ててしまったのかもしれない。死に憧れて、詩を書いていた私はもういないんだなって思う。苦しみながら詩を書いていた時期と今のどちらがいいかと言われたら、迷う。詩を書いていた時期は紛れもなく、輝いていたと思う。あの時の焦燥感とか、希死念慮とか、絶望とかに私は希望を見出していたのかもしれない。どんな感情か忘れてしまったけど、あの時の感情が欲しいと今でも思う。間違いなくあの時の私は、死んだのだなと思う。もう戻っては来ないのは、少し悲しい。