変形帯を取るとこんな感じ。
各話登場人物
第一夜 女神殺し(北西部)
ラージプートの貴婦人、彼女に焦がれる染色工、マハーラージャ・ジャイ・スィング2世、建築家、身分を偽って差し出された少女、ジャイナ教徒の少年
第二夜 七重の都(北部)
忘れられた皇帝とその寵童、ギリシア人女護衛
第三夜 翼は雲に(ネパール)
大王の名を持つ商人、兵役に取られた男たちを待つ嫁と姑
第四夜 逸名画家の機織鳥(東部)
スコットランド系イングランド人の種苗商の娘、宦官のカンパニー派少年画家、バウル(吟遊行者)、女神ボノビビとモノシャ
第五夜 語れ、宵闇のラーガよ、照らせ(南部)
バラモン階級の天才歌姫、彼女を慕う神殿巫女
第六夜 物語りの不滅(スリランカ)
シナモン剥ぎの青年と、悪霊だという青年
男性主人公だと作者としてはつねに「ほーん?」というちょっと引いた感じで書いていけるので精神は穏やかだったのですが、最終章(「物語りの不滅」、スリランカ編、シナモン剥ぎと悪霊の話)が、前作25万字のつらみをこの章1万字に凝縮しましたョっていうBLで、情緒がめちゃくちゃになりました。
それ以外の特徴的な点:
・百合とえっちなシーンは前作『征服されざる千年』など百合作品よりは少ない
・でも濃いのがぽこっと入ったりします、安心してください
・人体損壊のシーンが何回もありますが、グロとして面白いわけではない
・南アジア世界の文化、芸術、染織、建築を文体に織り込みました
・エンタメではないです、安心してゆっくり文章を味わってください
・わかりにくいです、安心してゆっくり文章を味わってください