<Day04-1>
たとえば酒場などの赤く塗られたフロアは、ワインをこぼしても心配せずに済むための細工としても機能することを知った。
ところでAのパートナーのNが本物の料理家で、ここでの食生活は一言では片付かないほど感動的。今日はスパイスや調味料その他諸々、まずはざっくり解説つきで見学させていただきました。現場がひと段落したら日本に持ち帰るべきスパイスなど、彼女に教えを請わなければならない。
日本から持参した簡単な食材は、行き先が決まっている数人分を除いて、あとはNに使ってもらうことに決めた。
彼女のキッチンの棚を開ければ、そこには干しシイタケをはじめとした乾物ひと通り、出汁あれこれ、Panko(パン粉?)、ふりかけの類まで、醤油はまあ当然といった感じで七味や一味の唐辛子、日本の家庭の台所にだってこんなにいろいろ揃ってないぞというほど、きれいに整理されて並べられている。もちろんアジア圏なら他にも韓国料理や中華料理やインド料理やタイ料理、そしてヨーロッパの国々の食材、あと当然のことながらプエルトリコを中心としたカリビアンの見たことのないお宝の数々。……なんだか凄いところに彷徨いこんでしまったようだ。