この忙しいのに「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」を横目で見ながら仕事してる。
でも,蛇の舌がサルマンの数万の軍勢見て涙を流すところで手が止まってしまう。
自分にとってはこの映画の白眉のシーンなんですよね。
きっとここに至るまでに疎まれ蔑まれてきた人間が状況の大転回に際して流す歓喜の涙と理解してまして…
経緯を考えればピーター・ジャクソンの心情が色濃く反映されたものであろうし,上映当時にきつい状態だった自分への訴求力も高いシーンでしてね。
まあ,ゴラムの心の分裂を矢鱈と丁寧に描写するとか,この2本目は「正しさ」よりもその外側に居る(又は落っこちちゃったり境界線に居る)者の方が実に魅力的だったし,ここでねちっこく掘り下げたからこそ「王の帰還」で善悪合戦以上に奥行きが出たように思います。