図書館で借りた
『旅のスケッチブック』和田誠
返却されたもの棚に置いてあったのとバチっと目が合い、なぜか惹かれて…(もともと和田誠のデザインと絵はめちゃくそ好き)
1960年代から90年代の旅のスケッチをまとめたものなのだが、
グアムにまだ横井庄一さんが隠れていたことが衝撃だった
「ぼくには充分に美しい浜辺だが、現地の老人は戦争前はもっとキレイだったと語る」そしてその日の風景のどこかにはまだ横井さんがいた……
構図と色彩を楽しむつもりだったのが、思いがけず『戦後』という感覚の推移を見せてもらった気がして興味深い、
和田誠さんの飾りけのない言葉が新鮮
なんていうか当たり前だけど、べつに『戦後』を語ろうとしてない(良いこと言おうともしてない)のに、結果的にそうなってるものだから面白い
あと和田誠さんが、星新一と(!!)香港旅行いったことがおもしろすぎる
しかも小松左京と真鍋博とっていう、4人組 なにその小説家・挿絵画家の仲の良さ
短い文章しかないんだけど、
「星新一さんは公表できないようなSF的ブラックジョークを連発していた」らしい
めっちゃ聞きて〜 公表してほしかった〜w
@juouj_off
星新一の口の悪さは平井和正が短編にするほどで,筒井康隆のエッセーなどにもよく登場しますね。小松左京もなかなかの御仁だったようですが
@juouj_off 日本のSFの黎明期,SF作家は純文学系の作家から低く扱われていたためSF作家同士でやたらと集まって騒いでいたそうで,やはり低く見られがちなSF読者との距離も近かったようですね。それは今から見れば羨ましい状況ですが…
そんなこともあり、この時代のSF作家は他の分野の作家より人物像が残されているような気がします。