バービー観てきた。面白かった。理屈うんぬんよりそこだわな、まず。
しょっぱなから、現実世界で子供にファシスト呼ばわりされてくじけるところでああこれ全然言われてるような感じじゃないじゃんと思ったんだけど。マテルの会議室でバービーの商品展開を中高年男性が黒背広で企画会議やってるとこでかなり受けた。
もちろんフェミニズムという要素は大きいのだろうが、どちらかというと相互理解や平等や機会均等、自己決定権という倫理と、基本は「自立、自己確立」の話だと思ったけど。結局自己確立によって「バービーランドの通常型」というカテゴライズを捨てるしねえ。最後のオチの意味がよくわかんなかったけど。
難を言えば色彩がきついので目が疲れた。
@nekosiberya
まあ,「バービー」をフェミニズム映画の軸一つで論評しようとするのはなんぼ何でも無理があるのではと思います。
茶化しまくりの素材の一つですからね。戯画化された現実を鏡に映したディストピア的バービーランドだから成立する自覚的に放たれた皮肉を真面目に拾ってしまうと,そのこと自体が映画的皮肉の一部になってしまうような…。
自我に目覚めても生物学的人間女性になっても周りは優しい世界じゃないってところがピンク色の「マトリックス」なのに,差別構造が解決されない結末とか言われても,と思います。
@nekosiberya
ご意見に賛同します。
良い映画,というのは子供の頃に観ても面白くて大人になって見返しても年代ごとに色々解釈できる配材のバランスの良さだと思います。
それ故に毀誉褒貶わんさかの「バービー」は王道映画と言えますね。
たかだか2,3時間のフィクションに肩ひじ張って製作されると一部ウケのそれなりの結果にしかならないし,肩ひじ張って観てもどうせ足りないところだらけなのでそれを「書き足りない」と糾弾するより補うのが基本になれば,と思います。
こちらこそ長文で失礼しました。
@kumazemi
私もその見方に賛成です。
あれは子供のごっこ遊びが具現化した世界ですからね、いびつで当たり前なんですよね。主人公バービーがバービーランドを出て困難のある現実に生きるということが、子供がイマジナリーフレンドとのごっこ遊びの世界を卒業して厳しかろうが自立した自己として現実世界を生きてゆくという「成長」を表現してるんではと感じました。制作者の意図は分かりませんが。だから話としてよく出来ている反面、非常に目新しいとか斬新とかではなく王道的な展開だと思います。じゃなきゃこんなに受けないだろうし。
数多のフェミニストの分析より、バービーの歴史と映画の小ネタやモトネタの紹介記事がよっぽど理解の助けになりました。
マッドマックスにしろジョーカーにしろダークナイトにしろ、ちょっと娯楽大作に色々背負わせすぎなんじゃないかと。そういうのは原一男とかモーガンスパーロックでいいだろうと。
長文失礼しました。