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台湾セクシュアル・マイノリティ文学(2)紀大偉作品集「膜」が本当に本当に良かった。まさにクィアSF。復刊して欲しいなぁ…この作品が90年台に出ていたのが驚きしかない。この時すでに台湾は十分にクィアだったんだな…

表題作の膜が特に良かった。段々と分かってくる事実に胸がギュッと締め付けられる。紫外線が人体の肌に影響を及ぼすほど強くなり海中に居所を移した未来というのも面白い。

私の意識は私のもの。それは本当?いつのまにか現実と思っていた世界がぐにゃりと歪んでいく。
他にも性の反転、無意識に都合よく塗り替えてしまう記憶、向き合わずに押し込めたホモフォビア…悲しいけどこの抑圧は今の時代にも十分あり得ること。

作中に沢山の文学作品が出てきて(特にベルイマンが印象的)嬉しかった。母と娘はどうして確執ばかり描かれるのだろう。

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