斉藤真理子「韓国文学の中心にあるもの」読了。
人々はどうして韓国文学に惹かれるのか?セウォル号、IMF危機、光州事件、朝鮮戦争等から見る韓国文学の源やパワーについて丁寧に解説してくれている。この本が読めて本当に良かった。
特に朝鮮戦争に関しては、どうして今まで知らないでいられたんだろう、という恥や罪悪感やらでいっぱいになる。
著者の「恥があるということは恥ずべきではありません。(中略)そこにありえたかもしれない未発の夢を手探りすることです」という言葉の重みをしっかりと受け取る。恥で全てを占めるのではなく、次世代のために何ができるかを考えること。
過去の痛みに向き合い、その痛みを言語化することで回復の工程を丁寧に辿っていく。それは読者をとても勇気づけるものだと思う。
積読になっている韓国文学、この本に書いてあった小説や映画等少しずつ触れていきたい。