ネットでもよく引用されるショーペンハウアーの読書に対する警句は、見方を変えれば、読書によって簡単に自己のうちに他者を含むことができるということかもしれない。
ただ、晩年のエッセイだから、あまり真に受ける必要もないと思うけど。

「読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。」
ショウペンハウエル『読書について 他二篇』岩波文庫、1960/1983年、p. 127

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あと、直後にこんなことも書いてるので、安心してください。牛かよ。

「したがって読まれたものは反芻され熟慮されるまでに至らない。だが熟慮を重ねることによってのみ、読まれたものは、真に読者のものとなる。」(pp. 128-129)

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